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時々しか書けない本と映画の下手な感想文

映画・本ジャンル雑多な偏愛ど下手感想文。全力ネタバレ注意で。

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悪夢の棲む家(ホラー小説コミカライズ)

2014年にあらすじ&感想書きました「悪夢の棲む家」は
2012年夏から隔月で漫画化連載されていましたが、
描き手のいなだ詩穂先生の体調不良などで連載が
長引き、今年夏に連載を終了しました。4年。

本日、2巻からぐっと間を空けて、最終巻である3巻が
発売され、当日に手にすることが出来ましたので
(amazonで届いた)、SPRメンバーとの永遠の別れに
大泣きしながら読みました。
そう、本当に、個性的すぎる曲者揃いのSPRメンバーとは
永遠の別れとなります。

これは20数年前に出た「悪霊シリーズ」の続編として
始まるはずだった「ゴーストハントシリーズ」の
第一弾でしたが、詳細は小説感想に書いてある通りで、
当時、ナルと麻衣をくっつけなきゃ許さないとか
麻衣の一人称じゃないとやだとか、小野先生に
文句たれる偏ったファンが多かったとかで、この「第一弾」
だけで中断してしまい、悪霊シリーズの最終作で
成仏したかに見えたジーンが再び麻衣の夢に現れ、
その上ナルと力をチャージし合う共闘が見られた
ホラーサスペンス、ホラーミステリーである素晴らしい
この作品(1994年?)で、ゴーストハントは未完の
作品となってしまいました。
未だに根強いファンが多く、そして今回の漫画化で
新たなファンもついて、盛り上がる一方だというのに、
続編はない、まあこれは仕方がないかも知れないです。

今の小野先生は、このシリーズを頑なに蹴っていると
いうより、もう新境地に達しておられて、書くものの
世界観が違ってきています。
今年初めに映画公開された「残穢」もそうですが、
ホラー作家としては他作家さんの追随を許さない
手腕を持って突き進んでらっしゃる方で、ゴーストハントは
ある意味メルヘンというか、思い出の中に眠らせておく、
それしかもう読み手としてはない、涙涙涙の中で、
納得しようと…しても出来ないんですが。

普通の女子高生から徐々に半人前の除霊能力を
身につけていった麻衣。
唯我独尊ながらそれに相応しい容貌と才能を持ち
PK能力を封じているサイコメトリ能力者で若き所長のナル。
日本人もイギリス人も嫌いとしながら両方の国に暮らす
不運に見舞われた有能なナルの助手である道士のリン。
軽い長髪破戒僧でありつつも頼れる兄貴分で
除霊の力は確実で実は洞察力も鋭く頭もよかったぼーさん。
プライド高いお嬢様言葉でいつも和服のお茶の間
霊能者麻衣と同い年のプロ霊媒師真砂子。
年齢より若く見える上変な関西弁で喋り笑いを誘いつつも
人が好く憑依霊を確実に落とす司祭のジョン。
全くの役立たずに見えつつも護符作りと退魔法は確実な上
樹の精霊に力を借りれば全浄霊可能な巫女の綾子。
霊能者ではないものの頭と口の回転は笑顔を添えつつ
ナル並で調査能力は超一流の調査員安原くん。

うー。
もう会えないんだ。
読み返すしかないんだ。
これだけ個性が強くて魅力的なメンバーだからこそ、
そして、小野先生が作り上げる隙の無いストーリーだからこそ、
このシリーズは面白く、
三人称に視点を変えなければ「悪夢の棲む家」は
成り立ちませんでした。
霊の存在を一切否定し、ナルを双子の兄ジーン殺害容疑で
捜査のために張りつく広田の視点から進むから、
「悪夢の棲む家」は面白かったんです。
霊がいる、と知っているSPRメンバーサイド、それも、
一番非力な麻衣の視点ではなく、広田が、幻覚だとか、
周りに影響された気のせいとか、自分に言い聞かせながら
SPRの確実な霊視や調査がパズルのようにカチリと
状況にはまっていくことで、自己の信念がぐらついていく、
それが普通の読者から見て、とても自然に見えるからです。
ここまで来ても、肯定はしない、けれど依頼者である
阿川母娘のために、隠蔽することをやめ、一旦は否定も
しない、それが広田の取った行動で、まあ真面目な
堅物人間だということでいいでしょう。
これだけ本物の霊能者に囲まれて、これだけの異常を
目にして、気のせい気のせいとやってる広田も
凄いし、霊とは、うらめしや~、の存在ではなく、
研究者であるナル自身が、全くわかっていない、
経験など役に立たず、データが必要、とあらゆる仮定を
思いついても、それでは全てが成り立つわけではない、
その理論がスッと頭に入ってくる、この小説の凄さ。

最終巻である3巻は、泣きのシーンに泣かされます。
(なんちゅー日本語崩壊)
まだ戻ってこない孫娘を殺させないために、異常を
感じさせることなく家から出そうと
「じいちゃんと学校までかけっこしよう」
と刺されて血まみれになりながら言う祖父の霊。
結局翌日に修学旅行から帰ってきた長女が、
誰もいない家に踏み込み、結局は過去の幻でしか
ないのに、現実主義者の広田が、
入ってくるな そのまま戻れ
と必死で念じるシーンでは、翠のおかあさんが
少女を見て涙ぐんでいて(おかあさんなんだなあ…)、
いなだ詩穂先生の描く「ゴーストハント」シリーズは、
常に小野先生の作品を笑って泣けるものに
より膨らませてくれた、この十数年でした。

なんで、これで終わっちゃったんだ。
なんで、これで彼らと二度と会えないんだ。
寂しいよう、悲しいよう、悔しいよう。
いちゃもんつけたファンの方、読んでますか?
これ検索してくれる方多いようですし。
中断したことを、わたしは悲しく思います。
一緒に悲しんで、後悔して下さっていると信じたいです。
だからせめて、このシリーズの有終の美を、
泣いて泣いて、見送りましょうね。
一ヶ月は泣くと思うんですけど。

しかし、不思議なことがひとつ。
前回、吉見家&廃校の一件が8月。
この「悪夢の棲む家」の阿川家の事件は10月。
いなだ先生、真砂子の髪、伸びすぎてます。
綾子はずいぶん派手になりましたね。
そしてついにスマホ登場。
前シリーズではガラケーすら出てませんでしたが。

終わっちゃったことを、次男と共に悲しみます。
小野先生の作品は「十二国記」は苦手ですが、
ホラー系は、ほぼ好みにすぽっとはまっていて、
少女小説であった悪霊シリーズから変わっていった、
もうそれは仕方がないけれど、「十二国記」の
歴史の長さを考えたら、やっぱり
このシリーズが終わってしまったことを、
悲しまずにはいられません。

続編出ないかな(しつこい)。




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